(注)微妙にネタバレです。犯人が誰かとかは書いてないですけど。気になる方はご注意ください。
いや~なんといっても、この事件を取り上げたという一点が、なにより素晴らしいです。
この映画の犯人の動機となった、事件の、元ネタとなった事件のことです。
私は、本当~~に、あの事件は、悲しかったのです。
いや、事件がというのではなく、事件後の、政治家、マスコミ、大衆の反応が、です。
人ってこんなに残酷なんだ、というのが、改めて知らされた、事件でした。
けど、それは、何も、変わって行きはしないのでしょう、おそらく。
時折、それを嘆く人が現れるだけのことです。
でも、いいんですよ。
それを、少なくとも、あの映画をつくった人の中の、
少なくとも、一人ぐらいは(悲観的過ぎますかね?)、理解してくれている。
映画を観て、気づく人がいれば、うれしいですが、
本当に、それが、その人のこれからの人生の上で、反映されていくかどうかは、また別の問題です。
もう、題材だけでも100点を差し上げたい作品ですが、
その上、脚本、演出、どんでん返しの作り、映像、どれをとっても、気合たっぷりの、素晴らしい作品でした。
TVシリーズを観てなくても、じゅうぶん、面白い、しかも、TVを観てキャラクターに慣れ親しんでる人には、なお面白い、
というあたりのバランスも、見事でした。
ちなみに、同じ事件を題材とした映画に、『バッシング』というのがあります。
http://www.bashing.jp/
こちらの作品は、エンターテインメント性は、ほとんどないという感じの、くら~い作品ですが、
とりあえず、まぁ、これが現実、そして、
一介の、犠牲者の手によっては、できることは、ほとんど、ないに等しいのです。
最後に、『相棒』のラスト近くの、緊急記者会見のシーンに関してですが、
権力あるものが、自らの利益のために、たまたま、正義をおこなうこともある、
それに、頼るほかないのか・・・といった感じですが、
とりあえず、おこなわれた正義自体は、やはり、よしとしたい。
それが、その権力者の支持に直結してよいかは、また、別の問題として・・。
2008年5月5日月曜日
登録:
投稿 (Atom)